FXにおけるファンダメンタルズ分析・テクニカル分析の使い分け方とは?

ファンダメンタルズ分析のメリット・デメリット

ファンダメンタルズ分析とは、2国間通貨ペアでは経済の基礎的な条件などを要因として価格が構成されるという考え方で、具体的には、経済力や成長性などの国力や、政策金利、地政学的な条件などから分析します。

簡単に言うと、2国間通貨ペアの場合には、どちらの国の金利が高いのか、経済力や成長性はどちらのほうが有利かなどを検討し、優位性の高い国の通貨のほうに価値があると判断して購入することになります。

世界経済が好景気の際には、成長性や経済力の高い通貨が買われることになりますし、逆に、ある国の景気が悪くなったりすると、安定した経済力を持つ国の通貨が買われることになります。

ファンダメンタルズ分析のメリットとしては、長期的な投資などの際に有効性があることが多く、その国の経済力や企業の成長性を見るのに適しています。

明日、明後日の状況が分からないのにどうして1年先のことが分かるのかという考え方をする人もいますが、ファンダメンタルズ分析では、短期の予測をするよりも長期的な予測に適した分析手法となります。

 

デメリットとしては、短期売買には適していないという点です。

ファンダメンタルズ分析では、成長性は分析できても何時購入し売却するかというタイミングの分析はできませんので、成長性のあるものを安いところで購入して長期保有するというのが原則となります。

ファンダメンタルズ分析でいくら将来有望であっても、暴騰しているタイミングで購入すると長い期間その通貨を保有していないとさらに価格が上昇しないといった可能性が高くなるので、購入する時期を見定める必要があります。

 

 

テクニカル分析のメリット・デメリット

テクニカル分析とは、チャート分析などの分析手法のことで価格の推移や出来高、あるいは時間論などから分析する手法です。

テクニカル分析では、ファンダメンタルズ分析のような経済力などを分析するものではなく、価格・出来高・時間の推移から一定のパターンや特徴を見つけ出し、将来のある時期の価格を分析しようという手法です。

テクニカル分析には非常に多くの種類があり、最も一般的な移動平均線から多くの投資家に利用されているボリンジャーバンド、あるいはオシレーター系のものなど多数あります。

テクニカル分析のメリットとしては、投資すべきタイミングや利確のタイミングを予測できるという点、価格がどのように動くかを予測できる点などがあります。

テクニカル分析は、トレンド発生のタイミングでトレードを仕掛けるトレンドフォロー派には欠くことのできない投資手法となっていますが、逆張り手法に利用できるテクニカル分析も多くあります。

デイトレード・スウィングトレードには欠かせないテクニカル分析ですが、長期保有するポジショントレードでもテクニカル分析を使う人は多くいるという万能タイプの投資手法です。

 

デメリットとしては、テクニカル手法をマスターするのは簡単ではなく、使いこなせるようになるためには時間と労力が必要であること、あまりのも多くの種類があり、どれが自分に適しているのかが分かりにくいことなどが挙げられます。

また、スキャルピングのような短期トレードではテクニカル分析によるダマシも多くなるので、フィルターを用いたり、ロスカットポイントや利確ポイントを明確にしておかないと、大きな損失を増やすことになります。

テクニカル分析をする人にとっては、難解なテクニカル分析ほど重宝されるべきもののように考える人が多いのですが、勝ち続けている投資家の中には、案外、移動平均線などの単純なテクニカル分析を利用しているだけという人がいるのも事実です。

 

 

トレードプランの重要性

ファンダメンタルズ分析、テクニカル分析ともに重要なことは、事前にトレードプランを作り、それに基づいてエントリーからエグジットまで行うということです。

損益は二の次で、まずはトレードプランを忠実に進めることが重要です。

約定したあと、トレードプランが間違っていたと気づいたときには、大きな損失を防ぐために躊躇することなく損切するくらいの覚悟が必要です。